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会長のつぶやき

第三十ニ回

2021-02-03
 昨年秋から増え始めた新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。そのような中、11都道府県を対象にした二度目の緊急事態宣言が発令されました。
 私たちの身の回りでも、いつの間にか感染者が増加し、それこそ"人ごとではない"状況になってしまいました。

 新しい生活様式ということでさまざまな方法がとられ、何とかこの状況を乗り切ろうと懸命の努力が続けられていますが、私たちの生活に及ぼす影響は計り知れないものがあります。

 先日気になる新聞記事が目に留まりました。このコロナ下の暮らしの変化の一つとして、自殺者の増加ということが報じられていたことです。
 中でも、女性の自殺者が二年ぶりに増加したことが挙げられ、その原因がコロナの流行に伴う経済情勢の悪化や、外出自粛などで外出の機会が減り、子育てや介護、家庭内暴力などに関わる問題が深刻化したことにあると分析していました。

 もう一つは、ジャーナリストの池上 彰さんの文章です。
 ー感染を防ぐには、「ソーシャルディスタンスをとることが必要だ」と言われるようになりました。でも
  ソーシャルディスタンスは「社会的距離」という意味です。私たち人間は、社会の中でこそ生きていけ
  るもの。他人との間に「社会的距離」を取っていては、寂(さび)しくて辛(つら)いのです。ここは
  「フィジカルディスタンス(物理的距離)」という言葉を使うようにしましょう。物理的距離は離れて
  いても、社会的距離つまり「心の距離」は離れない。そんな生き方を心がけようではありませんか 一
 誠にその通りだなと感心させられました。意味もわからず「ソーシャルディスタンス」などと言っていたことが恥ずかしくなりました。

 人間は近年ことに個人主義的傾向が強くなったように感じられます。自分さえよければ、自分に害がおよばなければ何をしても、何を言ってもかまわない。それによって他人がどうなろうと意に介さない。そんな気分が広がっているような気がしてなりません。
 この不自由な生活の中でも、私たちは「人間(じんかん)」一間柄を生きる存在、人と人、ものと人との関わり合いを生きる関係的存在一であることを肝に銘じて、「心の距離」を離れずに生きて往(ゆ)きたいものです。
社会福祉法人
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