会長のつぶやき
第六十ニ回
2023-11-29
新型コロナウイルス感染症も第5類に移行以来、人々の行動に大きな変化が表れてきました。3年数ケ月に及ぶ不自由さから解放された喜びにあふれているように見えます。しかし完全に感染が止まったわけではなく、まだ予防対策に手を緩(ゆる)めるわけにはいかないようです。
それでも以前に比べれば感染力は弱まり、元の生活に戻りつつあることは確かなようです。おかげ様で各種の事業や行事が復活し始め、会長としての出席頻度(ひんど)が急に増え、うれしい(?)悲鳴をあげています。
先日仕事(社協の仕事ではありませんが)で、10月末と11月中頃の二度京都に行ってきました。予想通り新幹線も京都駅も外国人観光客で溢(あふ)れ、身動きできないほどの混雑ぶりでした。どこの国にいるのかと戸惑いながら、京都駅を離れるのに随分時間がかかってしまいました。
11月16日付の「毎日新聞」にこんな記事が載っていました。
○新型コロナウイルスの感染が落ち着き、インバウンド(訪日外国人客)が急速に増加している。政府観光局が15日に発表した2023年10月の訪日外国人客数は、単月でコロナ禍前(2019年10月)の水準を初めて超えた。
○「ここは道路です。ダメです。」海外でも人気のアニメ「スラムダンク」のモデルになっている江ノ島電鉄の鎌倉高校前駅近くの踏切周辺。警備員が車道にはみ出して写真を撮ろうとしていた観光客に注意した。10月の平日午後だったが、現地では海外からの観光客ら数十人が電車が通るたびに写真を撮影していた。
歩道に観光客があふれていたため、ジョギングをしていた地域住民が車道を通らざるを得なくなる場面があった。周辺にはパトカーが停車し「道路に飛び出たり、立ち止まったりすると危険。ルールを守って、楽しい鎌倉観光を」などと呼びかけていた。
この踏切の周りの住宅では、家の前で観光客が座り込み通りづらくなったり、人が多くて歩道を歩けなくなったり、お気に入りの角度から写真を撮ろうと、住民の自宅敷地内に侵入するケースが発生するなど問題が起きている。
〇北海道美瑛町は、丘陵地帯に広がる壮大な農村風景が写真映えすることで人気の観光スポットだが、観光客が写真を撮るため、私有の農地に立ち入り、生活道路や農道への違法駐車によって住民の交通に支障が出ているという。
○京都市ではバスを増便しているものの、増加する観光客に追いつかず、バスターミナルが混雑。地元住民が必要な時にバスを利用できない事態に追い込まれている。また芸妓(げいこ)・舞妓(まいこ)を無断で写真撮影するケースもあるという。
観光客が増えることは有り難いことですが、地域住民にとっては、生活に支障をきたすことが多発しており、大変な迷惑をこうむっていることが大きな問題となっているようです。
何れにしても最低限ルールを守り、そこに暮らす人々の迷惑にならないよう気を配ってほしいものです。