会長のつぶやき
第六十七回
2024-11-08
2024(令和6)年11月6日(水)付、毎日新聞社会面記事の全見出し語一覧
○強盗夫婦で「闇バイト」か
横浜・国分寺 現金『回収役』疑い
○容疑者夫?防犯カメラに
○国分寺でも勧誘か 所沢の「リクルーター」
○葛飾の強盗致死 新たに23歳逮捕
○高齢女性狙い10億円被害
カンボジア拠点特殊詐欺29道府県で
○危険運転致死争う姿勢
大分194キロ死亡事故被告側 地裁初公判
○萩生田氏の秘書裏金不起訴不当 検察審査会
○国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)の理事長が部下にパワハラ 大阪・異動迫る
○わいせつ容疑で市長を書類送検(沖縄・南城)
このところ首都圏を中心に、相次ぐ強盗などの事件は、8月〜11月にかけて計245件に及び、その一覧表が同紙に掲載されていました。
葛飾の事件で逮捕された23歳の容疑者は、「X(旧ツイッター)で『即日バイト』と検索し、ダイレクトメッセージを送った。人の家に入って物を取ってきてほしいと指示され、拒否したが脅された」という趣旨の供述をしているという。警視庁は「闇バイト」に応募したとみて、相次ぐ強盗などとの関連を調べている。
若者が、安易に大金が入るという「闇バイト」の誘いに応じてしまい、犯罪に手を染めてしまうという事件の頻発(ひんぱつ)には、ただただ驚くばかりである。20代、30代の若者が、一瞬の気の迷い(?)から、自分の手で自らの一生に消し去ることのできない「キズ」をつけてしまい、その罪を背負ってその後の人生をどう生きていくのか、悔やんでも悔やみきれない思いであろうと思います。
「懺悔(ざんげ)」「慚愧(ざんき)」という仏教の言葉があります。懺悔は一般に「ざんげ」と読まれていますが、仏教語の読みは「さんげ」で、「罪を自覚し、心から悔い改める」の意、慚愧は、「取り返しのつかないことをしたと強く悔やむとともに、自ら恥じる」という意味です。
自分の犯した罪を認め、悔やんだり恥じたりするどころか、何とか罪を逃れるためにあらゆる手を使って言い逃れをしようとする気風が、今の社会を覆っているように思われます。
多発する、詐欺・窃盗・強盗・傷害・殺人また各種のハラスメント・裏金問題などのあさましい事件は、私たちが人として本来身につけるべき、「懺悔」する心「慚愧」の心を見失ってしまったことにあるのではないかと思えてなりません。
廉恥(れんち) =(廉は、分限を知り利欲の念がない意)
心が清らかで、恥じるべきことを知っていること
(反対語 破廉恥(はれんち)=およそ恥ということを知らない意で、不正を行っても平気でいる様子)
潔(いさぎよ)い=未練がましくわが身の保身に囚われたりすることなく事に臨む心構えをいだく様子
このような言葉や心はもはや死語となってしまったのだろうか・・・