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会長のつぶやき

第二十七回

2020-04-17
新型コロナウイル大の感染が止まりません。多くの方が感染し命を失っています。感染者の治療に日夜心血を注いでおられる医療関係者のお姿には本当に頭が下がります。不要不急の外出を控えるため種々の行事等が中止になり、毎日家の中で過ごすことが多くなりました。働いている方には大変申し訳ありませんが…。
 
日本でも、海外でも様々な憂うべき出来事が起き、不安に駆られた人間の行動の恐ろしさが現出しています。こうした時には必ずと言っていいほど各鐘のデマが流れます。一部の心無い人による言動が、この一大事に真撃に向き合い働く人達をどれだけ傷つけているかと思うと心が痛みます。
 
物流を止めないために物資を運ぶ運転手さん、感染者の治療にあたっている病院勤務の方々など。それらの人々に向けられる迫害の数々が報じられるたびに何ともやりきれない気持ちにさせられます。
しかし、一方では、感謝の気持ちを表し応援の声を上げる運動もみられ、救われる思いもあります。ぜひともこの運動の広がりを期待したいと思います。
 
私たちは、この世(娑婆しゃば「シヤーバ」の音写、漢訳「堪忍土かんにんど=耐え忍ばなければならない世界」)を生きています。
出来れば快適に幸福に生きたいということで、その妨げになりそうなものをできる限り排除しようとしてきました。不快、不便、貧困、危険、不健康等々。つまり「四苦八苦しくはっく」と言われるようなものを、その苦に出会う前から遠ざけようと努力してきたわけです。
 
老化を遅らせ、病気を予防するための薬や健康食品、健康グッズなどに異常なほどの関心を持ち、また損をしないように他人より下にならないように、そして死なないように死なないようにしてきたようです。ですから、老・病・死を我々に見せつけずにはいられないようなものを遠ざけ、また差別せずにはいられないのです。
このように、生きる妨げを事前に取り除くことには熱心ですが、果たして「今を生きる」というそのことを積極的にしているのでしょうか。例え劣悪れつあくな環境や条件の中でも生きていく力を、育てようとしてきたのでしょうか。本来私たちに備わっている力のはずです。
 
ある方が常々、「私は本当にやりたいこと一つをやるために、いやなことを百やる」、とおっしゃっています。
やりたいことがはっきりすると、元気も勇気も出てきます。困難があろうと障害が予想されようと、意欲をもって臨めば、必ず手応てごたえのある生き方が開けてきます。自分にとって都合よくならなくても、遠回りになっても、その行いの全ては意味のあるものになるはずです。苦を減らすことだけでなく、いきいきと「生」を輝かせたいものです。
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