会長のつぶやき
会長 武藤淳一
【生年月日】1942年(昭和17年)6月15日
【住まい】福島県会津若松市
【家族構成】妻、長男夫婦、孫2人の6人家族
【本職】寺院住職
【経歴】大学卒業後、教職を経て住職に。PTA役員、民生児童委員等を経験。
【住職として伝えたいこと】
「家庭」「生活」―人間として何をすること(ところ)なのかを学び実践すること
【仕事をする上で気をつけていること】丁寧(心を込めて親切に対応すること)
【座右の銘】身自當之しんじとうし無有代者むうだいしゃ(仏教の言葉)
意味:人生の中で苦しいこと、悲しいことに出会っても、誰も代わってくれないし自ら引き受けて生きていく
【尊敬する人】親鸞
【最近読んだ本】天地明察
第十一回
2017-04-17
釈尊※は「私たち一人ひとりは、どの人も必ず、生まれる目的や意味や価値があって私として生まれてきている」ということを明確に示してくださいました。
それを象徴的に言い表したのがこの「天上てんじよう天下てんげ唯我ゆいが独尊どくそん」という言葉です。
「どのような境遇においても、ただ我独ひとりにして尊とうとし」ですから、「他の人と比べて俺は偉いんだぞ」と言っているのではありません。
私たちが人間に、自分に生まれたことは、他と何ら比べる必要もないほど尊いことです。この世界の中に尊くない人は一人もいない、みんな尊い人として生まれてきている、そのことに気づいてくれよと願いながら説いてくださいました。
他の人の尊さを認めるということで、私たち自身が尊いと呼ばれるにふさわしい人間に成ることができます。人間性を回復することができます。
他人の人間性を奪えば奪うほど、私自身が人間でなくなっていく。そんなことを私たちに教えてくださっているのがこの言葉です。
自分の尊さを裏切らない自分でありたいものです。
※釈尊…仏教を開いた釈迦の尊称
第十回 新年度会長訓示(4.3実施)の要旨
2017-04-04
平成29年度の開始にあたり、一言所感を申し上げます。
おかげ様で、第一次経営改善3ヶ年計画に則りまして、皆様方の努力により、その実じつを上げることが出来ました。
私は数字上のことは詳細に述べませんが、確実に単年度収支で黒字決算という大変有難い形が達成されました。これは支出の面での事務事業見直しやコスト削減などもありますが、その中には皆様方の給与のことも含まれていたと思います。
しかし、まだまだ課題を抱えています。今年度からの第二次経営改善3ヶ年計画は、収入の確保による財政基盤の確立と社協本来の地域福祉事業ということを考えていかなければなりません。
皆様方の努力に報いる日が1日も早く来るように、さらに力を合わせて取り組んでいかなければならないと思います。
今年度も、新しい目標に向かって挑戦していただきますようお願いいたしまして、私の挨拶と致します。
第九回
2017-02-01
昔から教育は、知育・徳育・体育から成ると言われていますが、最近では「食育」を加えるよう提唱されているようです。
専門家によると、「キレる人ほどジャンクフード(低栄養価食品)やソフトドリンク類の飲食率が高い。そういうもので満腹にするとまともな食事が摂れない。そこでまた間食をする。二年ほど繰り返すと慢性化して、血糖値が上がった後急降下する低血糖値症候群になる。血糖値が下がったときが問題で、イライラして集中力がなくなる。するとアドレナリンが自然に出てくる。これは暴力ホルモン、闘争ホルモンですから、誰かが注意したりするとキレるようになる。」ということだそうです。
私は常々「食」(命あるものをいただく)は「薬」であり、健康のバロメーターは「快食、快眠、快便」であると思いそのように心がけています。
「食」とは、私たちの命と身心を養い育てて保ち続けるものです。いろいろな「食」が岨囁そしゃくされ、消化吸収されて私の体と命の一部となります。
食の安定は身心の安定をもたらし、意欲や行動にも大きな影響をおよぼします。出来うる限り偏りのない、旬の食材を食べるよう心がけ、身心を整え、意欲をもって生活や仕事に向き合っていきたいものです。
第八回
2017-01-04
新年明けましておめでとうございます。
皆様方にはそれぞれに新たな気持ちで新年を迎えられたことと思います。
日頃は、社協の事業に対しまして変わらぬご支援ご協力を賜わっておりますこと、改めてお礼を申し上げます。
さて、26年度より取り組んでまいりました「経営改善3ヶ年計画」も今年度が三年目となり、事業内容の見直しや地域活動への積極的参加など、経営基盤の強化への取り組みを進めてまいりました。おかげさまで相応の成果はみられましたが、経営基盤の安定には至っていないという厳しい状況であることには変わりがありません。
今後もさらに次の三年を目指して新たな取り組みの準備を致して居るところであります。
この度、当社会福祉協議会では、会津若松市が策定いたしました「地域福祉計画」に連動して「地域福祉活動計画」を策定いたしました。
このことについて市民の皆様に周知をはかると共に、活動計画に基づいて、誰もが安心して暮らせる福祉のまちづくりの実現に向けて、「支えあい、助け合い」を基本理念とした取り組みを進めてまいりたいと考えております。
これからも皆様方のご支援をいただきながら福祉事業の推進に努めてまいりたいと思いますので何卒よろしくお願い致します。
最後になりましたが、今年も皆様にとってより充実した年になりますことを念じましてご挨拶とさせていただきます。
第七回
2016-11-10
いのち、生きる尊さとは!!!
「私は自分で生まれたくて生まれてきたのではない」と言う人がいます。確かにその通りかもしれません。
しかし、私が今、お預かりしているこの「いのち」は、生まれたくて生まれてきたのに違いありません。なぜなら、私は私の計らいで生まれてきたのではないからです。
「いのち」は生まれたいという願いをもって生まれてきたのに、その願いや意味や価値に気づかないだけなのです。
私たちのいのちは、誰かが生んだから誕生したというようなものではないのです。生まれたくて生まれてきたいのちは、まったく迷うことなく生きようとしています。今、この瞬間も、心臓が血液を循環させ、肺が酸素と炭酸ガスを交換し、内臓も神経も筋肉も、生きるという明確な目的のもとにはたらいています。
お腹がすくのも、喉が渇くのも汗が出るのも、みんな私を生かそうと生き生きとはたらいてくださっている証拠です。
そういうことに気づかされますと、何か大きな安心感が生まれてきます。そして、その見えないところではたらくはたらきにのって安心して生き、やがて生きる縁が尽きたときはいのちの故郷へ安心して帰らせていただく、こういう生き方が成就したことを「往生」(生きて往くということで、死ぬことではありません)と言います。
その安心に立ったとき、与えられた現実に怯まず、いのちを燃焼させ、自分のできる限りを尽くす意欲が出てきます。
自分の不完全さに気づき、その私が今さまざまないのちに支えられ、共に現に生きているということ、そしてそのこと自体が尊いのだということに思いが至ると、生きることへの元気が出てきます。
「生まれた意義と生きるよろこび」を見出していきたいものです。