会長のつぶやき
会長 武藤淳一
【生年月日】1942年(昭和17年)6月15日
【住まい】福島県会津若松市
【家族構成】妻、長男夫婦、孫2人の6人家族
【本職】寺院住職
【経歴】大学卒業後、教職を経て住職に。PTA役員、民生児童委員等を経験。
【住職として伝えたいこと】
「家庭」「生活」―人間として何をすること(ところ)なのかを学び実践すること
【仕事をする上で気をつけていること】丁寧(心を込めて親切に対応すること)
【座右の銘】身自當之しんじとうし無有代者むうだいしゃ(仏教の言葉)
意味:人生の中で苦しいこと、悲しいことに出会っても、誰も代わってくれないし自ら引き受けて生きていく
【尊敬する人】親鸞
【最近読んだ本】天地明察
第六回
2016-07-21
戦後も71年目という年月を経てきましたが、全世界の人々の願いである”平和の世”が、逆にどんどん遠ざかっていく方向に進んでいくのは何故なのでしょうか?
広島の平和記念公園の石碑には、全世界に発信されたメッセージとして、「…あやまちは二度とくり返しません」と刻まれています。人間という生き物の悲しい性さがでしょうか。平和を願う者同士が、意見の対立で諍いさかいを起こしてしまう、何とも切ない現実があります。
お経の中に「共命鳥ぐみょうちょう」の話が出ています。昔インドにいたとされる鳥で、鳴き声がとても美しいことで知られていました。姿も大変美しく、出会った者はその声と姿の美しさを絶賛したそうです。ただこの鳥は、胴体は一つですが頭が二つありました。
ある時、この二つの頭(仮にAとBとします)が、口論となりました。その頃からAは「みんな美しいと褒めてくれるが、その褒め言葉はいつも半分こで面白くない。みんなの注目を私一人に集めたい。そのためにはBがいなければいいのに」。その思いが高じてAはBに毒の実を食べさせてしまいます。ところが胴体は一つですから、Bが食べた毒でA自身も命を失うことになってしまいました。それを仏様が救いとってお浄土に放たれたということです。
私たちの命は、実じつはすべてが繋がっているのです。言い換えると、私たちは同じ命を分け合って生きているのです。ですから、繋がっている命同士が争うと、命全体が損そこなわれてしまうのです。
他を責めたり、憎んだりしたあげく、他を亡き者にして自らの思いを叶えようとする私たちの営みそのものが、繋がっている命全てを損なうことになるという、そういう深い懺悔ざんげがそこにはあります。
私さえ、私の家族さえ、私の会社さえ、わが民族さえという、私達のエゴの姿を言い当てていると感じさせられました。
第五回
2016-04-18
若い人たちの、いじめ、自殺、殺人、薬物乱用、窃盗、公金横領、虐待、詐欺、誘拐監禁、賭博と実に多種多様にわたる出来事に、ただただ呆れるばかりで心が痛みます。
現代社会の一つの特徴は、科学が証明する事実の方により重きが置かれ、人間の価値が数字で表されるということがあります。いつの頃か私たちは、合理性の追求の中で「家庭」「家族」「生活」という、人間を育てる基本の場を見失ってしまったように思えます。
人という生き物は、生活の中で「拝む」という習慣を身につけていただき、人間としての感覚を育てられ、成長していく存在です。「拝む」ということの対象は「ほとけ様」で、すべての命を生み出し、育て、支え続ける<はたらき>そのもののことです。その<はたらき>に出会うことによって、人間として”してはならないこと”、”しなければならないこと”を的確に判断する感覚を身につけさせていただいてきたのです。そういう「拝む場」を取り戻すことが非常に大事なことだと思います。
現代人は、ものごとを理屈で考え、対処しようとする傾向がありますが、実は本当に大事なことは、理屈ではなく理屈を超えたところにあるということをもう一度思い返してみなければならないと強く感じています。
第四回 新年度会長訓示(4.1実施)の要旨
2016-04-04
会長訓示!
当社会福祉協議会は経営改善について、3年を一つの区切りとして取り組んでまいりました。そして少しずつ、その実を上げつつあります。
今年度は3年目にあたります。これで一区切り終わったということではなくて、次の新しい3年の計画に向けての準備期間も兼ねております。良い時ほど、落とし穴が待っているというようなこともありますので、締めくくりの年であると同時に、次の新しい3年間に向けての出発という気持ちで気を引き締めて取り組んで頂きたいと思います。
本会は会津若松市民のご協力によって成り立っています。ですから、地域の福祉に私達はしっかり取り組んでいくことを肝に命じて頑張っていきたいと思っております。市と連動して地域福祉活動計画が策定されました。次のステップに進んでいただくために十分に理解をしていただき、職員同士の意思の疎通、仕事に取り組む面では厳しさを忘れないで取り組んでほしいと思います。
繰り返しますが、経営改善計画の3年目、同時に、次のステップに向けての準備ということで、日常の業務に精励していただくことをお願い致します。
第三回
2016-02-01
全ての人が幸せを願い、その実現に心を砕いて生きているのですが、なかなか思い通りにはいかないようです。それだけ”人間という存在”が複雑で難しいものを内に抱えているということのようです。
さて、今年は社協の職員の皆さんに「和顔わげん愛語あいご」という言葉を提示させていただきました。事務所の壁に掛けていただいております。
私たちは、人や物事に接するとき、自分の思い(好きとか嫌いとか、きれいとか汚いとか・・・)を離れて向き合うことは難しいことのようです。自分の思いだけで向き合うと、どうしても的確な判断や対応ができないことが多いようです。
正しい教えを基に、自らの心の内側をしっかり整えることが出来れば、虚偽こぎ(うそ、いつわり)、諂曲てんごく(こびへつらう、おもねる)の心を離れて物事に向き合う心が養われます。そして、自分の思いに縛られない、囚われない顔容がんよう、態度で、時宜じぎ(適当なころあい、ちょうどよい時機)にかなった言葉をもって人に接する姿勢が身に備わるということを教えています。
今年も市民の皆様と色々な場面で関わりを持たせていただくことと思います。社協職員一同さらに気を引き締めて地域福祉の向上に努めていきたいと思います。
第二回
2016-01-06
新年明けましておめでとうございます。
昨年中は、市民の皆様には社協の事業に対し、ご理解とご支援を賜りましたこと誠に有難く厚く御礼申し上げます。また今年も引き続き変わらぬご協力をお願い致します。
さて、27年は、社協が全力で取り組んでおります、経営改善3ヶ年計画の2年目にあたり、市と連動する形での地域福祉活動計画の策定や、傾聴ボランティアぜみな~るの開講、「カムカムボランティアポイント」モデル事業の推進、フードバンク事業の実施など新たな事業への取り組みを行ってまいりました。
また、役員(理事、評議員)の定数削減を図ったり、市議会議員(文教厚生委員)の方々との懇談の場を設けるなど、地域福祉活動の中核的存在としての形を整えるとともに、職員の意識向上にも努めてまいりました。
そして、これらを踏まえ市民の皆様への広報活動の一環として、このホームページをより充実させ、社協の活動内容の周知を図りご理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。
今年も社協役職員が一丸となって事業推進に努め、より多くの市民の皆様に社協が地域福祉の中核を担う存在であることを示していきたいと願っております。
どうぞ、本年が皆様にとって良い年になりますよう念じて、年頭のご挨拶とさせていただきます。